あとがきとチラ裏(2019年当時)
2019年当時に振り返りながら書いた蛇足的後書き。当時の所感なので書き終わった直後と現時点では感想が変わっています。あくまでも書いた人の思ったことなので読んだ人の数だけ物語は存在しているし広がっていて欲しいと願います。その辺踏まえて気になる方はお楽しみください。
- ロマンティックヒーロー総括5/3up
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ロマンティックヒーローは、終わりになるにつれ、夢みたいなこと願っても、叶うことはあるよと思いながら振り切って少女漫画しようと思っていきました。読んで感じたことだけでもう完結してるんですが書いた人の解釈の一部見てやんよという方のために以下記載します。書いたものの蛇足感がめちゃくちゃすごいので本当にお暇な方だけどうぞ。
(太刀川慶について)
最初の時点から太刀川慶は20代後半の、原作連載時からは随分と大人になっている上、20代前半のうちに恋人を失う経験をしているので原作にあるちょっと(かなり?)アホだなあと愛されている要素に関しては出しませんでした。でも多分喧嘩してる時にすごい子どもっぽいこと言ってそうです。あの二人喧嘩したら妙に引けなくなりそう。きなこもち家で散らかして一時出禁になったり。ベランダで食べることで解決しそう。真冬でもベランダに追い出す。まあそういうことは置いておきます。
この話の太刀川慶はずーっと、ヒロインを見つけ出すその瞬間まで、諦めかけた希望と切望と憎悪が混じっていたんだと思います。でも、後編3の時、きっと憎悪は消えなくてもそれは自分の人生の中で絶対に成さねばならないことじゃないんだと、消えはしなくても静かに落ち着いて穏やかな方向に、本当の意味で向かっていくことができたんじゃないかと思います。そういう意味で、後編2はやっぱり外せなかったことなんだなと書いて思ったり。こんな太刀川慶かしらというのは常にありましたけど少女漫画仕様ということでなにとぞお許しください。
(ヒロインについて)
ヒロインに関しては読者層的にはズレているとは思いつつ、年上です。年上の彼女がいる時の太刀川慶ってきっとこうだろうというのを詰めに詰めた結果となりました。振り回される年下というところで背伸びをしたくてずっと追いかけていたのに彼女からすると気が付けば追いかけられたはずなのによりかかってよりかかられている、そんな感じだといいなと思っています。
思ったよりがっつりヒロイン過去が出てきてしまいました。原作上ではキャラクターたちはいろいろな形であの突然の日常の終わりを体験しています。ヒロインはどうかなと思ったらああなりました。結果的には過去編全般いろいろ書けたので楽しかったです。もうちょっと書きたかったけど本筋とズレちゃうので『ロマンティックヒーロー』としてはなれそめはだいぶすっ飛ばしました。根性足りなくてすみません。最初から連載って開き直ればよかった。でも体力と精神力は続かない。蛇足のさらに蛇足ですがマグカップは参考で実在のものがあります。
(作品全般について)
せっかくの設定なので前中後編とかで久々にがっつり書きたいとか言っていた通り書いたものの終わりきれずずるずる中編2、後編2,3ができてました。楽しかったけど長かったです。そして見通しが甘い。4か月以上お付き合いすると思わなかった。見通しが以下略。
ちなみに、サイト内にヒーローとタイトルがつくのは迅夢の『オートマティックヒーロー』もありますが、どちらも同じ曲を聴きながらずっと書いていて、ベースのテーマは、『オートマティックヒーロー』はヒロインにとってあなた(迅)がいなくなった世界、『ロマンティックヒーロー』は太刀川にとってあなた(ヒロイン)がいなくなった世界でした。語感とノリで「ロマンティック」を選んだんですけれど「~ティック」で前向きな意味の言葉ってほとんどなくて、「ロマンティック」を引き当てた太刀川慶の陽の気は本当に強い!と思いました。タイトル含めて個人的にとてもお気に入りの話になりました。
過去編の話以外は近界の話を出しましたが原作で近界の技術レベル・文化水準・住んでいる人等、出ていない情報だらけなので今後齟齬が起きそうだなと思いつつ書いています。あんまり深堀りせずに私の中のこんな近界の国があったりするのかしら、というイメージなのでいろいろとおかしなところがあってもその辺は舞台装置と思ってそっと流してください。
太刀川慶って強いしかっこいいしそれでいてでも弱いところも人間だからある。どうしても、この人がいいんだという人を見つけたり、好きな人がそういう存在になっていった時、こんな太刀川慶がいてもいいんじゃないかと、夢小説という名前通りに夢を詰め込みました。
少しでも太刀川慶のことがかっこいいことが伝わったり、いいなと、好きだなと思える人が増えたらいいなといつも思いつつ、それまでの隙間の話とか、その後の話とかに触れる機会があればまた二人に会いたいなと思っている、そんな大好きな話になりました。
二人の出会いは時間はかかってもどこにでもあり得る二人の物語でしたが、その後の二人は再会という奇跡から始まり、お互いが生きることを、向き合うことをやめないから歩めた道のりだったなと思います。
このサイトにしては長めの話だったしあとがき書けたし感慨深いです。そしてこんな蛇足極まるあとがきまで読んでくださった方、本当にありがとうございました。物語は書きたいから書きますが、読んでもらわなければ成立しません。こんなネットの片隅で読んでもらえることにたくさんの感謝を込めて。本当にありがとうございました。
- 東春秋はかっこいいという理想と希望の詰め込みと現実について3/8memoより
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東さん、かっこいい。
大抵の人がまずこうして彼を称するし私もそう思いますしだからこそ東春秋という人の夢小説っていう形を自分が描くとしたらどうなるんだろう、というのがどうも漠然としていて気にはなっていたのに書ける気もせず数か月経っていました。
東さん自身がきっとボーダー内では特に、年上で、ボーダー初期面子で、指導もしていて頼られて、それを自分自身にも課していて、背筋を伸ばす人だからこそ、そこにばかり目がいっちゃうんだろうか、と思ってしまいました。東さんはいうて25歳で、多分ドライなこともできるし、淡々としたオツキアイもできるし、理性と感情を切り離そうと思えば切り離せてしまう、そういう器用な人なんだと思います。それでいいと思うしそういう東さんももちろん大好きなんです。そして後輩思いであることと外側の人間を躊躇いなく切り捨てるということは同じ人間の中に同時に存在し得るし、そういう面があるんだろうということをあえて隠さないのが東春秋のやさしさなんだろうなと思います。
あと東春秋くんは胸が大きい子は好きだし美乳だとテンション上がるし面食いだと思う。好きになる子が必ずしもそうとは限らないけど東さんの彼女見たとき、大抵の人が(東さんってやっぱりなんていうかしたたかだな)という感じの感想を抱く、そういう可愛い彼女をゲットすることがある。それは見た目に限らずなんですけど狙った獲物を逃さないんですよね。か、かっこいい……。
まるできちんとした大人である、律した人である東春秋もでもでも人間で25歳の男性なのでフツーに彼女欲しいしフツーに彼女とイチャイチャしたいしフツーに彼女独占したい、という「フツー」が私の中の完璧のようでいて立派な人のような東春秋の人間らしさでした。彼女に対してやっぱり落ち着いた、頼れる彼氏もしちゃうとは思うんですけど。でも「フツー」だし、「フツー」なんです。人のこと読み切ってしまうところもあるけれどそういう頭を使わなくてもいい、彼氏彼女をしてほしい。というのが今日の時点での東春秋像であり今回の更新した短編です。
ここまでの脳内での決着を見せるまでに結局SQの最新話の東春秋のかっこよさが私には必要でした。これを前提にするまでに時間がかかりすぎるということはまあはい、知ってるんですけど。でもかっこよかったですよねあの東春秋~!!!あれがあってあの熱量が勢い余って短編できたからもういいや。東春秋かっこいい。現場からは以上です。
- 突然始まり多分突然終わる太刀川慶語り綴じ込み3/7memo
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太刀川慶像というのが一応自分が書いているお話の中ではあって、いわゆる恋人がいる時の太刀川慶と恋人がいない時の太刀川慶がいるんですよね。で、基本的にはサイト上で取り扱うのは夢小説なので恋人がいる時、もしくは恋人になってほしいなと思う、好きな人がいる時の太刀川慶という状態なんです。その場合って太刀川慶にとって相手は大事な人なので、あといろいろ練り上げた結果恋人・好きな人に対する貞操観念に関しては忍田さんに仕込まれているというのがサイト上の太刀川慶に適用されるために基本的に真面目にお付き合いをするし大事にします。口が悪いとか悪くないとかは好きな人ないし恋人の年齢差や関係性によって変化はしますが基本的に相手を大事にするというスタンスなんです。ちゃんと避妊もするよ。忍田さんがこの辺わかってるから口を酸っぱくして言っていると思う。忍田さんえらい。弟子に対してその点は厳しい。この時空ではきちんとそれを素直に受け止めて育っています。
というところからのまあそうじゃない太刀川慶、恋人がいない時、恋人ではない大事な人とは言わない、いうなればその時ちょっといいなと思った大学の同級生とか年上のお姉さんとか居酒屋で意気投合した見知らぬ女の人とか、そういう人に対してはゆるーい感じでまあいっか、って楽しく気持ちの良い思いをしたいという感じのフツーの大学生しててもそれはそれでフツーなのでいいと思っています。そういうのも読むときはすごい好きだしまあだって20歳なので。もしくは人を大事にするというところをうまくできない屈折しているとか、恋とか愛とかそういうきれいそうな名前で表現しづらいもので構成されているっていうのも大好物です。現実なのに戦争しているってところがこの世界のアンバランスさで表現の豊かさにつながるよなあと思うって話がそれる。
まあ今の時点でサイト取り扱いが過酷な人生になっちゃってる20代後半の恋人に一途な太刀川慶と好きな人の息の根は自分で止めたい太刀川慶しかいないんですけど!なんていうかこのサイトって振り切れ方がわかりやすいんですけどでもとりあえず何が言いたいって正直解釈が合えばどんなろくでもない太刀川慶でも最高に恋人にしたい太刀川慶でも結婚したい太刀川慶でもどれでも美味しく楽しくいただきたい、です。
- 鳳雛せんせえ!/士元3/3up
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士元夢?え?何書いてるの?って思ってる方いるかと思うんですけどあのもう三国恋戦記というあの設定、当時目からうろこ、叫びだしてしまう本の仕組み、ヒロイン、山田花ちゃんが選んだこと、選ばなかったこと、本に選ばれた人の運命とその行く末の分かれ目、とか、そういうのに悶えた人にいつか届くといいなと思っています。
タイトルからして出オチ感満載なんですけど、ヒロインは士元の弟子なわけで、そして"元"本の持ち主でかつ異世界トリップ既知設定というある意味てんこ盛りなので当時の私はこんな出だしを書いて最高だけど続きはないんかーい!って一人でなった話です。続いたとしてもこれ大変なことになるから多分これでいいんだと思います。書く側としては。
話の流れと展開が自分の中で性癖ど真ん中、私が一番の読者!っていう感じで書き連ねていたので非常に楽しかったです。初読の人を狙い撃ちしたい気持ちが文章からよく伝わってくる話でした。こういうトリックみたいな話また書きたいなあと思う話です。
- 陽だまりのくに/迅悠一3/3up
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オートマティックヒーロー→初恋まで強靭な精神力で読んでいただいた方向けなので読んだ方はぜひお楽しみいただければと思って書きました。
正直更新履歴的に11月UP12月UP2月UPという感じで間を開けて続き物ですという告知もなく最終的に『陽だまりのくに』までいっちゃったので最初期に見た方はこんなことになるとは思っていなかったと思います。私も思ってなかった。いろんな形の「迅悠一」という人を見られたのかなあと、面白かったです。
元々、初恋(の2P目)まで全部読んでいただいた方から、初恋までが全部夢だったとしたときの迅悠一のお話が見てみたいですとコメントもらってからその日から悶々と考えて打って考えて打ってとしたらあんな感じになりました。また見に来ていただけてるかな~。あれがきっかけでちゃんと落としどころができました。きっかけをありがとうございます。
そもそもこの一連の話について自分の中で「おしまい」っていうのがまだしっくりきていなかったんです。そこでコメントいただいて、「あ、夢だったとしたらって最初(オートマティックヒーロー書いたときに)考えてたじゃん私」とあとがきらしきところでも書いたのにまた改めて思い出した次第です。
連作になってしまった3作品に関して、読んだ人の自由、であることを前提に、私にとっては『オートマティックヒーロー』も『初恋』も『陽だまりのくに』もすべてが「夢のような話」であってすべてが「ほんとう」であった話なので、つまりどれが正史というわけでもなくどれがあり得なかったとかもなく、どれもあり得ます。時間軸だけを取るのであれば『希くは幸いを』のあとにすべて続いている話、ではあります。『希くは幸いを』だけはどの話がどうであってもあの3つ(ないし5つ)のお話の中で共通して事実かなって。そのぐらいで、どれをどうとってもいいのでお好みのお話をお好みのようにお取りください。私は本当にどれがどうではなくとりあえず全部書きたかったので書きました。
これだけ書いておいて、そしていろいろなルート提示してますが、どの世界に生きていたとしても、どんな現実を生きていたとしても、どうか後悔の少ない、できれば「迅悠一」がしあわせで、幸福であってほしいと願ってやみません。
- ロマニ・アーキマンと夜1/21up
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書いた時期はもちろん2017年初頭です。終局特異点が終わってすぐですね。書かざるを得なかった。書きたくて、何かをどうしても、この人についてつづらないと思いました。
基本的にこういう形のゲームの場合は既出の人物は夢主と別物として扱うんですけれど、今回この場合はマスター設定でした。あの日々はどうしたってマスターでなければ語れないし語り合えない夜があるのだと思ったので。
だからゲーム本編の「藤丸立香」という人物ではない、どちらかといえばプレイアブルキャラクターがもしもこうだったら、という形で読んでもらえたらと思います。
眠れない夜がある人間の人間らしさを彼の人は愛しているんではないかと思います。
- なんでもないはなし/空閑遊真1/20up
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タイトルの通り、「なんでもないはなし」を書こうとしてました
ただ、原作本編上の空閑遊真という人間について考えたり、彼との関係性ってヒロインとはどんなものかなあと思った時に、空閑遊真自身の物語ってあの時間上ではとても濃密で、原作以上にさらに誰かと関係性を深めたり、いわゆる夢小説的な展開ってどのぐらい可能性があるんだろうなあと思った時、私の頭でっかちな脳みそではあの時期の話は思いつかなかったです。
お父さんとの旅の日々に関しては今後原作上描写があることも多かろうと思い、そうなると「なんでもないはなし」はどこで行われて誰としているのかなと思ったら黒トリガーのくだりが終わった後、戦争が終わるまでの原作上おそらく空白になるであろう日々でした。各種話題がねつ造がひどいので今後の展開で矛盾したらそれはそれでわかる前に書いたんだんと思ってください…。
二人の明日がなんてことのない特に意味のない明日が当たり前のように訪れて、ユーマにそんな明日をヒロインが見せてくれたら、そしたらそれってきっとすごく幸せなことだなと思います。
- 真ちゃんと私のある日→放課後→夏のある日/緑間1/18up
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「真ちゃん」と、呼ぶ音の響きが好きで、好きで、それを打ち込むためだけに書いたような話なんですけれど時折読んでもらえてとても嬉しいです。高尾くんの「真ちゃん」もヒロインの「真ちゃん」もどちらにもいろんな愛がこもっているんだろうなと思いながらやわらかくてやさしい世界が緑間くんの世界に降り注ぎますようにという風に思っていたかもしれません。なんだかんだで二人とも「真ちゃん」が大好きで、そこを譲るつもりのない二人なので強い人なのかもなと、思ってます。
放課後→夏のある日までは実は年単位で書けていなくて、どうなるんだろうな、でもこのままにしておきたくないなこの二人のことちゃんと書きたいなと思って、思った末に今年の更新再開時にきちんと最後まで書ききれました。夏じゃないのに夏の日を書いてしまったのは私が夏の男女の高校生という姿が大好きだからです。
完璧のような緑間くんを好きな女の子が彼の一番印象に残っている記憶の姿がこうであるといいと、そう思い描いたところまでは描き切りたくて、それをどうしたらいいんだろうと思いながら四苦八苦しながらもあの結果にたどり着きました。
きっと随分と二人はからかわれるけれど、彼女の方はなんだかんだで照れくさそうにしていても緑間くんより動じない気がします。そういうお話でした。
- 聖者の行進/迅悠一1/17up
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迅悠一と、同じ視線でいてもっと世の中から自由な人間がいたら彼とどういう風に話すんだろうと思ったんです。未来視をお金儲けのように使って「は? あんたそんなクソ真面目に生きてんの? 正気?」って。最初はそういうイメージだたんですけど書き終わったらこうなりました。
タイトルが決まったときに方向性もちょっと変わったかもしれないです。タイトルに対して私の頭の中ではずっと茶色の小瓶が流れていましたしタイトルが出てこなくてこれじゃないのはわかるんだけどこれなんだ~?ってなってました。そうじゃないという無駄話。曲自体はみなさん聞いたことがあると思うのですけど曲の背景は私も調べてみてなるほど~となったので気になった方はどうぞ。
それは置いといて、まあ、ものすごくいろんなものを限定したヒロインとなってしまったのですけれど、触れ合って、見つめあえる日が二人に来るといいなと思う。未成年なのにあれこれ聞かれて困っている迅悠一を想像していただければと思います。
ヒメノという人はどういう人なのかわからないし私も知らないのですが、そもそもヒメノが女性なのか男性なのか彼女にとって何なのか、私は本当に知らないので読んだ人の数だけヒメノは存在すると思います。そうして彼女の中にもヒメノは存在すると思います。
彼女にとっての何かの旅が良いものとなるように。多分終わったら暇すぎるんじゃないかなと、私は思っていますけれど。
- オートマティックヒーロー/迅悠一1/15up
- 多分、サイトでワールドトリガー目当てで最初にクリックしていただくことが多いと思います。
あえて言おう。さすがに長く通ってる人からひどいと言われるけど私もこれはひどいと思うと。すみませんでした。
ここから話の詳細なんですが、前提で私迅悠一のことはとても好きで彼のSE含めての彼の人生に幸あれも思っています。でもそうなると私がドシリアス脳みそなのでSEを乗り越える迅悠一像を未だ掴みかねてるからなんか全体的に薄暗さがあってすみません(19年1月)というところです。幸せなところが私も見たい。
それでいてなぜこんな話を書こうとしたかといえば、「迅悠一がもしもトリオン型自律兵だったら」という悪魔的もしもの囁きが私の脳みそに突然舞い降りてきたからです。それ以上でもそれ以下でもなかった。
そのもしもをどういう形にしようかな、と思ったところ、冒頭のヒロインが迅悠一を見かけるシーンになっています。
そしてこの話ですが、あくまでも「もしも」を重ねて重ねて重ねた結果が『オートマティックヒーロー』でありその中でさらにもしもがあるとしたらの『What's the hero made of?』でその系譜で『初恋』なんで、『もしかしたらあったかもしれない話』と『そのもしもがあったと仮定した知られなかった話』と『そのあとの話』、ってだけでこれが本当だったのか夢だったのかは誰にもわからない、が『オートマティックヒーロー』自体のお話です。
彼女のことが世界で一番大事で、それでも世界(三門)が大事な迅悠一がもしも選ぶ自由があるのなら、それを選んだっていいし誰も怒らなかったと思うんです。
知られなかった話の中で迅悠一はほとんど未来が視えなかったのであって、ゼロではなかったけれど、彼にとってはそのとても低い可能性に賭けて二人とも生きるか死ぬかではなく、彼女だけでも確実に生きて幸せになって欲しいのだろうな、と思ったのでこのもしもの世界線での迅悠一はこうなりました。この時の迅悠一は彼女のいない世界に耐えられない青年だった。
なおサイト内で似たようなタイトルが別にありますがそちらはイメージしていた曲が同じだったので似たようなタイトルをつけていますが性質としては本人たちの個性がよく出たなというぐらい話が違いますことをここでもご報告いたします。
- ロマンティックヒーロー前編/太刀川慶1/15up
- 太刀川慶が近界で傭兵家業してるのってめちゃくちゃかっこよくないですか?
というのが二次創作のイラストでそういうのを見かけたことがあって、めちゃくちゃかっこいい似合うしいつか行きそうと思った私が何を思ったかそのイメージを焼き付けたまま
『彼女が近界にさらわれてしまったら?』
とまた思いついてしまったのがこの話です。
元々冒頭のセンターに入れてスイッチ、のあたりだけが浮かんでいて、これは絶対に長くなるから書くの大変だよと思いつつノートに残したままにしてました。
でも気がついたらスコープ越しに彼女と太刀川慶が目を合わせてました。
書き方としては前編はシーンごとには書いてるんですけど多少入れ替えをしたりしつつ書いていきました。
太刀川慶を「ケイ」と呼ぶ彼女が書きたくて、それにショックを受けながらも二人でその国を飛び出て二人はどこに向かうんだろうなと書いてる私自身が前編書き終わってもわかってなかったです。
前とは違うと思って、変わって欠けてしまったと思っている彼女と、上手く彼女のことを名前で呼べないことがバレちゃうぐらいに悩んでたんだろう太刀川慶が、少しずつ、この話の中で私も、本人たちもお互いのことを知り合う、知り直そうと必死になってたのかなぁと思います。読んでる方も少しずつ二人を知ってもらえたらなとも今思います。
実は前編書いた時点でこれで終わったらだめかなと思ってたらだめと言われたので続いたんですけど続き書いてよかったなと思えました。
- ロマンティックヒーロー中編/太刀川慶1/15up
- 書いてるとき後編書いてる心持ちだったんですよ。うそだろって後半辺り書いて唸ってたけど後編書きたいことは中編に一つも入ってないから中編になりました。
どこか一つの場所でしばらく滞在するときに二人はどうするのかなと思ったので滞在することになりました。
近界に関しては情報が少ないので私が勝手にこんな国あったらいいなと思いながら架空の国の一つとして描いていきました。この国は拡大意思もないけど国を維持するために何かを犠牲にする必要は承知している国なのでだからこそ生誕のお祝いをするのかもしれないですね。
女将さんがこの話のMVPです。やさしい。仕事ができる。最高。
太刀川慶がハサミ持って首の後ろで刃物当ててることに躊躇いがないのってこの近界の世界で得難いことですよね。
きっと前編から中編までにいくつか国を渡って、距離感を掴みかねてるけれど触れられるのを許されるだけの時間はあったのかなと思います。
スーツ着てるしお墓参りで挨拶ならヒゲ剃って髪セットしてるという最高のアドバイスがあり最高になりました。ありがとございます。
お祭りの概要。いろんな実在するお祭りのミックスです。その際面白いお祭りがあったので採用しようかと思ったんですがそれをすると獅子舞が子どもを泣かせるとかなまはげが子どもを泣かせるとか人を泥まみれにするとかそういう感じのシーンが入りそうでしなくてよかったけどちょっと惜しい気持ちはまだあります。
夏祭りで浴衣のド定番楽しそうな感じでした。地元の夏祭りなんて彼女の宣伝だろうと思うんですけどまあそこは太刀川慶だからなと思うし俺の彼女最高だという気持ちと独占欲は両立するんだと思います。
そしてそこから現在の祭り本番だけどこんな長くなるはずはなかった。
炎にすべてが燃えてくれるわけじゃないことを二人は知ってるけど、それでも燃えてくれたらいいなと、切に祈ります。
まだこれ書いてる時点で後編書いてないんでどうなるのか最後の最後まではわからないですがどうか二人に幸あれと思って、祈りながら書きます。